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satyanamak*motiDD

Author:satyanamak*motiDD


2006年夏、
人人人ひしめくムンバイに
猫猫ひきつれやってきた二人組。
夫 Satyanamak と妻 MotiDD
2008年11月には新たに
ムンバイ生まれのチントゥーも
登場しました。

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【MotiDD】歯を抜いた。

06月17日, 2007 | 未分類

7 Comments

私は大人のくせに注射が嫌いだ。

子供の頃から嫌いだったが、大人になってもやはり同じように注射針が怖い。

デリーの親戚の女の子たちに「ピアスできたらいいのに!」と言われ続けた洗脳の結果か、

昨年はずみでピアスを空けてしまったときも、大人のくせに泣いた。ひどく泣いた。

もう10年ほど前のことになるが、ということはもちろん成人後の話だが、

歯医者で痛くて泣いて、あんまり泣きやまないので治療を中止せざるを得なくなったこともあった。

 

それが、インドに来て、歯を抜くとは。

もう自分にとっては、これは惨劇だ。

 

けっこう前から、痛いな、と思うことがあったが、

歯医者に行くのが厭なので知らないふりをしていた。

それが、今年の春先、Satyanamakが「歯が痛い」と言い出した。

そして私がデリーやガルワールに行っている時に、

彼がバンドラの歯科医に治療してもらい完治したことは、

Blogをお読みいただいている方々はご存知かと思う。

そして今週、なんだか頭が痛いな……と一日頭を指圧しながら過ごしていた日、ふと、

あれ、これは頭痛ではなく歯痛だぞ……と気がついた。

そして翌朝、Satyanamakを治してくれたクリニックに出向いた。

 

運悪く、Satyanamakを治してくれた若い女性の歯科医さんはお休みで、

院長先生にあたるおじさんが診てくれた。

「これは私の仲間で歯科医です」と、入ってきた別の白衣のおじさんを紹介してくれたが、

その人が何をするでもない、ただ若い助手と一緒になって見学するだけであった。

そして3人で私の口の中をのぞき込んで何か話している。な、なんだなんだ……

「(歯科治療済みの歯を指して)これ、どこでやったの?」と先生。

「日本ですが……」何か問題でもあるのかと不安になる。

先生 不安を読み取り「いや何も問題はないよ。いい腕ですね」

どうやら3人は、遠い日本の東京は国立市西、

中西歯科の中西先生の歯科治療のテクニックを見ていたらしかった。

中西先生は、この歯医者嫌いの私の、たくさんあった虫歯をひとつ残らず治してくれた名医だ。

何年も前に、杉並区善福寺の歯科医で泣いて泣いて放棄された歯科治療の続きを、

辛抱強くやってくれた。

忍耐の「に」の字も知らない私が1年近く通って完治させることができたのは、

先生が穏やかな名医だからに違いないのだった。

マハーラーシュトラ州ムンバイ市バンドラのDr.Noel Andrade先生は、名医だろうか。


 

小さいレントゲン写真。一番左、正常な歯を斜めに圧してるのが親知らず。

 

 

レントゲンを撮った。

仲間のお医者さんと相談しながら見ている。ふむふむ。ふむふむふむ。

「どうやら何も問題はなさそうですね。虫歯もないようだし。

ただ、この親知らずが隣の歯を圧していて、それで痛んでいる可能性があります」

あー、親知らずなんだ……。で、何したらいいんです、治すには?

「Operation करना पड़ेगा (手術しなくちゃいけないですね)」

えっ手術……(蒼白)。

「何、心配ないですよ。小1時間で終わります。

私の妻がその道のプロなので、彼女にやらせよう」

「手術のあとは2日ほど安静にした方がいいのでね、週末にやりましょう」

非常にムンバイっぽい、快活で事務的なおじさんなのである。

 

そして昨日が、その手術の日だった。

私は朝から死刑通告を受けた人みたいだった。

かわいそうなSatyanamakは私に当たり散らされた。

本当にやりたくなかった。

本当に必要なのか、やらないといけないのか、そんな考えが頭を離れなかった。

時間が来てしまった。オートに乗って出かけた。

 

ノエル先生の奥さんはニーラムと言った(旦那がクリスチャンで奥さんはヒンドゥーなんだろうか)。

世間話をしている時はとてもソフトで優しい印象なのだが、手術を始めると怖い人になった。

「口もっと大きく開いて」と、私の開かない口に多少イラついているようだった。

麻酔を打ったので(麻酔注射では泣きません)痛みなどはないが、怖い。

口のなかが変に乾いて、喉が閉まってしまった感じがして、気持ち悪くて吐きそうになる。

どんどんと歯にプレッシャーをかけてくると、ボリッ、ボリッと

まるで歯を割っているような厭な音がする。

午前中にラーナデー先生宅を訪ねた際、そこにタブラを叩きに来ている女性が

「心配しないで。治療の間、ずっとアーラープでも考えるの。そしたら終わっちゃうわよ」

とアドバイスをくれた。

アーラープというのは、いま学校で習っている北インド古典音楽の技術のひとつで、

自分で作曲するもの。

まだ作曲のレベルに行くには10年早いが、

せめて学校で習った歌を頭で歌って現実逃避する努力を……

と思ったが、あまりに脳にダイレクトに響くこのドリルの音に、3秒ノックアウトだった。

吐き気と恐怖の渦中にぐるぐる巻かれていたその時、突然ニーラム先生が「Finished.」と言った。

席に座らされてから20分ほどのことだった。速かった。

 

「難しい手術でしたか?」と買い物ついでに付き添ってくれたSatyanamakが聞くと、

「少しね。他の人がやってたら難しかっただろうけど、私、慣れてるから」と、クールに答える先生

ばりばりのムンバイヤー・ヒンディーで薬や食事の説明をして

(「आज ठंडा और नरम खाने का, गरम नहीं खाने का」

Aaj thanda aur naram khaane ka, garam nahin khaane ka=今日は冷たいもの、ぬるいものだけ食っとけ。熱いモンは食うな)

抜いた歯とレントゲン写真を渡し、月曜日にチェック・アップに来るように、と言い渡して、

彼女は治療を終えた。

 

家に帰って少し座っていたら、だんだん歯が痛くなってきた。

麻酔が切れたのだろう。

だんだんつらくなってきた。

今夜は痛くて眠れないかもしれない。

ごはんもアイスクリームもちっとも食べたくない。

痛くて、悲しくてたまらなかった。

痛み止めなんて効いてないみたいだった。

もう泣き寝入りするしかない。

泣きながらでも眠れたのは本当に幸いだった。

 

起きたらひどい痛みはひいていた。

厭な感じが少しと、痛みが少々残っているが、泣くほどではない。

頬と目が腫れていた。

ひどい経験だった。

もう歯なんて抜きたくないや。

 

 

ちょっと生々しくてすみません。抜いた歯(歯肉つき)です。

歯茎に隠れて見えなかったのに、こんなに立派な歯が生えていたわけです。

ちなみにヒンディー語で親知らずは“अक़्लदाढ़(Aqldaadh)”

知恵(अक़्ल)の奥歯(दाढ़)、を意味するこの言葉、

おそらく英語のWisdom Toothの直訳でできたのでしょう。

 

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- Comments
7 Comments

大変でしたね。やっぱり親知らずを抜くのは怖いよね。私もむか~し抜いたっけ。
それにしても、抜いた歯をくれるんですか?私は自分の抜かれた歯も見なかったような気がする。見たらもっと痛くなりそう・・・。
完全に良くなったら、また一緒に美味しいもの食べに行きましょう。

by みみ | 06 17, 2007 - URL [ edit ]

えぇーー、せっかく頑張って抜いたんだから、ほしいですよ~。でもこのケース、ミッキーがデザインされてたりして、いかにも子供に歯をあげる向けに作らせた、という感じでした。子供って乳歯だし、何をあげることがあるんだろう? それにしても、役に立たない歯なら最初から作らなければこんな災難にあわずに済むのに……神様もしばしばわけのわからないことをなさいます。

by 【MotiDD】 | 06 18, 2007 - URL [ edit ]

記事(体験談)を読まずに、コメントから先に(よって勘違いはご勘弁)。写真にあるケースの内容物を見て、心が痛みました。。。いえ、ご同情申し上げる、という本来あるべき感情のせいではありません(私、非情)。自分に置き換えて、くらっときてしまったのです(も鹿、心がキュン!となっている)。この週末は、金曜夜には38.5度という鹿としては高温(なんだろうか?)になったせいで、土曜日に歯医者に初診に行く予定を自分でキャンセル。次の週末には必ず!行かねばならぬ、と思っていた矢先。この写真で気持ちが萎えてしまった。。。。ああ、歯医者が怖い。怖がっていてもだめだ!も鹿も突撃しろ!! その前に、いつ気持ちを立て直して記事を読めることか。
MotiDD, 鹿の矜持を思い出しました、お大事に!

by も鹿 | 06 18, 2007 - URL [ edit ]

鹿の歯科嫌いですか……わかります。鉄とかプラスチックとかを口に入れたり、無理矢理よだれを吸い上げたり、すること滅茶苦茶ですもん。やですよね。それにしても病み上がりで弱ってらっしゃるところを、怖い写真で刺激してしまってごめんなさい。載せていいかどうか迷ったんですが……。やったことある人や いま歯医者に行かなくていい人たちは、「行っちゃえばスッキリするから」とか「痛いのなんてたかだか2日間ぐらいだって」とか簡単に言いますけど、その二日間が厭なんです! いまは顔がなんか食べてる途中みたいに腫れているのと、口の中に腫れ感・異物感・厭な感じがあるだけで、そんなに痛くもありません。でも土曜日に抜糸なのでそれが怖いです。今日のチェックアップも厭です。も鹿さんは熱を下げて順調に一週間を過ごし、また金曜日に熱を出して、歯医者はキャンセルするといいと私は思います。鹿の矜持は、あくまで歯医者に行かないことかもしれません。ともあれ、も鹿さんもどうぞ歯も風邪もお大事にしてください。

by 【MotiDD】 | 06 18, 2007 - URL [ edit ]

いやいや、私のように歯痛で夜も眠れなくなってから、「前々から兆候はあったのに、どうして歯医者に行っておかなかったんだ!」と過去の自分を呪うことになる前に、歯医者は早めに済ませてしまいましょう。あのときはさすがに、どんな痛い治療でも今の痛みよりはましだ、と歯医者への恐怖感など吹っ飛びました。実際、治療は麻酔をどっさり使ってもらって大して痛くなかったのですが。MotiDDが怖い写真を載せたお陰でせっかくの決心が揺らいでしまったようで、すみません。どうか鹿の勇気で突撃してください。高熱も出されたとのこと、どうぞお大事に。

by 【Satyanamak】 | 06 18, 2007 - URL [ edit ]

MotiDDさん、ひさしぶりにブログ覗いてみれば、、、親知らず抜いたんですね。お疲れ様でした。私も大学時代に下あごの2本抜きましたよ。 私もお医者さんに 『抜いた歯記念にもって帰る?』と聞かれましたが。。。。でもそれらは砕けて原型をとどめてなかったの持ち帰りは辞退。次の日から数日間、私のほっぺたはおっきいアメ玉をなめていると間違われたくらいぽこっと腫れてました。
日本とでは虫歯治療の仕上げ方違うんですかね(?。?) 私の治療済みの歯は、歯と同色の詰め物に噛み合わせの部分は本物のようにクボミ(ミゾ?)がついているけど、クマちゃんの治療済みの歯の噛み合わせ部分は、平らに仕上がっていた!

とにかく、お大事にしてくださいね。

by Chuma | 06 19, 2007 - URL [ edit ]

うわぁ~Chumaちゃん、どこの空の下(あるいは海の上)からコメントを入れてくれたんだろう? どうもありがとう! 元気そうで何よりです。あの大きなクマちゃんが、うぁーーん、と口をあけて、小さなChumaちゃんに口の中をチェックされている様を思うと、腫れた頬でもあははと笑えます。仕上げ、やっぱり平らにしておくよりは、歯と同じ形にしたほうが、噛んだりするときにいいんだろうねー(でも平らでも全然きっと問題はないんだろうねー)。細かい作業の得意な日本人はそれをキッチリやるから、それが珍しかったのでしょうか。二人が帰ってくる頃にはもう腫れも引いてるから、またお会いして当てられたいです。待ってるね。

by 【MotiDD】 | 06 19, 2007 - URL [ edit ]

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