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satyanamak*motiDD

Author:satyanamak*motiDD


2006年夏、
人人人ひしめくムンバイに
猫猫ひきつれやってきた二人組。
夫 Satyanamak と妻 MotiDD
2008年11月には新たに
ムンバイ生まれのチントゥーも
登場しました。

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【MotiDD】真夜中、線路を歩く

02月05日, 2007 | 未分類

9 Comments

夜の11時すぎ、ムンバイのローカル電車Western Railwayの始発駅である

チャーチゲート駅から電車に乗った。
日曜日の夜中ということで、電車がガラ空きであることにも特に注意を払わなかった。
少ない乗客を乗せて、列車は普通に走り出した。
開け放されたドアから立って外を見ている私に向かって、
ホームのベンチに座っていた男性が何か叫んでいた。

 

(photo from flickr ::::: http://www.flickr.com/)

 

チャーチゲートからほんの数百メートル走ったところで、電車が止まった。
進行方向の信号を見ると、赤だった。
信号で停止しているのだろう、と思ったら、

 

警官ふうのカーキ色の制服を着た男性が、
他の車輌の人々に向かって何か言いながら線路上を歩いてくる。
私の前まで来ると、ハロー、と呼びかけ、
「????? ?????, ???? ??? ???? ???? ?????(ヤード行きだ。こっから先はどこへも行かないよ)」と無造作に言った。
ヤード、という単語が車庫を意味する、ということをすぐには飲み込めなくて、聞き直した。
そもそも、こんな線路の途上にあって「ここから先にはどこも行かないぞ」なんて
とても信じられない言葉だったし、信じたくもなかった。

 

しかし、そのオッサンの言うことはまさにそれだった。
他の車輌にいた数人の乗客たちは、やむなく列車から線路に飛び降りて、
数百メートル先に見えているチャーチゲート駅に徒歩で戻っていく。
「乗る前に電光掲示板見ろよ」と警官は私たちに向かって言ったが、それは見当違いなツッコミだった。
もちろん私たちは行き先ぐらい見た。が、どのホームの電光掲示板にも、一様に
「11時**分発 普通列車 ボーリヴァリー行き」と書かれてあったのだ。
一様に同じ発車時刻、同じ行き先じゃあ、サッパリなんのことだかわからない。
だがその時点で、数あるプラットフォームに停まっている電車はその一本だけだったので、
私たちはその電車こそがボーリヴァリー行きだと思い込み、乗り込んだのだった。

そしてその思い込みが、私たちの甘さだった。

 

どうやら本当に、電車から降り、線路を歩いて戻る以外に帰る方法はないようだった。
陸橋の階段に上る手間を省くために電車から線路に飛び降りる人はよくいるが、
こうして自分がやってみることになると、かなり高い。
エイヤッと飛び降りたSatyanamakの手を借りてやっとのことで降り、歩き出した。
ゴミだらけの、何かわからない液体で濡れた、汚い線路だ。

暗い。そしてもちろん、足場が悪い。
ネズミの死骸が見えた。骨が見えていた。見なかったことにして歩く。

 

前から電車が来た。いくつも多重に線路があるなか、
それは私たちが歩いている線路を走って来たので、
私たちは歩くのを中断し、線路脇によけなければならなかった。
前からも後ろからも、電車が来る可能性がある。
そしてこちらがどかなければ、おそらく電車は止まってはくれない。
また一本、後ろから来た電車を脇によけてやり過ごした時、
ようやくチャーチゲート駅のホームへ続くなだらかな坂が見えた。
暗い線路上から明るい駅構内に着くと、ホッとした。

 

車庫に入る電車なら、どうして普通にホームに停めておくのか?
なぜ電光掲示板で知らせないのか?
途中で止めて乗客を降ろすぐらいなら、なぜ駅で知らせないのか??
12両もある全車両の、しかもおそらく手動のドアを

閉めておけというのは無理な注文だけど、

なぜせめて車輌内の電気を消しておくぐらいのことをしないのか???

頭のなかを久々に、インドに対するクエスチョン・マークが高速で駆けめぐっていた。


何かというと新聞にこんな見出しが載る。「It happens only in India(それはインドでのみ起こる)」。
今晩のそれは、まさにそんな事件だった。

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- Comments
9 Comments

゚ ゚≡Σ(∀ |||) エェェェッ!いくらなんでもそんな事が?インドでしかありえない話ですね~。せめてもの救いはお二人一緒のときだったこと?良かったですね。

by みみ | 02 05, 2007 - URL [ edit ]

ホントにねぇ、まさに“いくらなんでも”って感じでした、久々に。まだまだインドはいろんなカード出してくるぞ、ちきしょーやるなぁインド……と、気を引き締め直した我々でした。面白い所です、本当に……これだからやめられません。

by 【MotiDD】 | 02 06, 2007 - URL [ edit ]

インドにある、「何事も学習、学習」と自分をなだめる、または騙してまた町に出ていく・・・といった類の出来事。無事に帰宅できて何よりでした。「怖い!」気持ちもあったと思います、あの線路の闇を歩くのは。ムンバイでは年間5千人だったかしら、近くの人が鉄道関係のできごとで死亡しています。列車に乗るのも実は命がけ。旅の幸運を願っています。

by 身元不詳 | 02 07, 2007 - URL [ edit ]

はい。怖かったし、ムカついたし、おかしかったです。「こんなメチャクチャな鉄道! もう悔しいからタクシーで帰ってやる~」とか一瞬バカな思いが頭をかすめましたが、結局、電車が一番早いし楽なんですよね……(もちろん普通に電車で帰りました)。

昨日の、女性車輌で女性が襲われたニュースを読み「混んでる電車だけじゃなくて空いてる電車にも気をつけないといけないんだなぁ」と知りました。ありとあらゆる危険メニューを用意してきますね、私たちのムンバイ・ローカルは。でもやっぱり、あそこでしか聴けない音楽、あそこからしか見えない景色、あそこでしか出会えない人々っていうのがある気がして、ローカル好きをやめられません。

身元不詳さんは、通勤でラッシュ時に乗られることが多いと思います。ローカル範囲内の毎日毎日の小さな旅にも、幸運がつねにあることを祈ります。

by 【MotiDD】 | 02 07, 2007 - URL [ edit ]

ほんと、何が起こるかわからないインドですね。でもそこが面白いですよね~☆
無事おうちに帰れて何よりです。

by Chuma | 02 07, 2007 - URL [ edit ]

あっ、しまった。Chumaちゃんせっかく電車に乗る気になっていたのに、こんなの読んじゃってヤル気をそがれませんでしたか? 半年先の電車デートを楽しみにしつつ、無事の航海を祈っています♪

by 【MotiDD】 | 02 08, 2007 - URL [ edit ]

「真夜中、線路を歩く」なんてタイトルみたら、スタンドバイミーとか、ちょっと冒険ちっくな想像をしたけど、まっくらな鉄道線路、ネズミ、いくつもある線路に轟音をたててやってくる列車、と続くとだいぶ恐いね。

敷石の上を黙々と足場やにあるいてるふたりを想像してたら、子供の頃に読んだ「押入れの国」だかいう恐い絵本を思い出してしまいました・・・夜のぷラットホームの写真とあいまって、なにやら恐い夢でもみそうだな。


by とやまん | 02 08, 2007 - URL [ edit ]

とんだ、災難でしたね。インドってそういうところ不親切というか気配り弱いんですよね。とにかくご無事でよかったです。

by トウショウ | 02 09, 2007 - URL [ edit ]

とやまん >>> それはきっと「おしいれのぼうけん」?黒とオレンジっぽい色の表紙の? いま読んだら怖くないのかもしれないけど、子供ごころに怖かったよね。そうそう、線路もすごくたくさんあるからさ、本当に近くまで来ないと、どこの分岐点でこっちに流れてくるかがわからないんだ。久々に、インドにすっごい文句ばっかり言いながら二人で歩いていたよ。同じ目にあって歩いてた知らない人にまで「??? ????? ?????? ??? ?? ???? ??!」とか文句言ってたよ……。ところでこの写真、怖かったかい? 怖くするつもりはなかったんだけど……まぁそう言わずに、巨大電球とブイと流木だらけの砂浜を散歩するような愉しい夢を見てね。

トウショウさま >>> ありがとうございます! いま思い返すと、その列車に乗らずに次を待っている人々の方が多数派だったので、それに乗ってしまった少数派の私たちは、何かを見落としていたんだろうなぁと思います。次は見落としません。経験値を積むことで、その“気配りの弱さ”に影響されないようになっていきます、きっと。私たち、まだまだです。

by 【MotiDD】 | 02 09, 2007 - URL [ edit ]

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