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satyanamak*motiDD

Author:satyanamak*motiDD


2006年夏、
人人人ひしめくムンバイに
猫猫ひきつれやってきた二人組。
夫 Satyanamak と妻 MotiDD
2008年11月には新たに
ムンバイ生まれのチントゥーも
登場しました。

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【MotiDD】あるインド人の夢

01月13日, 2007 | 未分類

3 Comments

ここにも何度も登場した、デリー在住21歳のインド人青年・ダルシャン。

小学生の頃から、手に届く機械類は何でも分解して組み立ててみる、

あるいはカエルを冷凍して再度生き返らせてみる、

ハンカチが洗える程度の小さな洗濯機を作ってみる……という、

好奇心と実行力のカタマリで、周囲を騒がせてきた少年だったと聞きます

(この夢の中で作った機械も、あとで実際に作ってみたそうです)。

 

ある晩にチャット中、「2,3年前に見た夢でさ……」と、

何気ないおしゃべりの中で始まったこの物語、

ブログに書くにはあまりに長いのですが、

これは読んでもらう価値がある!と確信したので、載せてしまいます。

一体、どうしたらこんな夢が見られるのでしょう???

 

***************************************

 

夢で、俺はNASAで働いてた。月に行こうとしていたが、途中でロケットが故障してしまった。俺はどうにか、爆発する前にロケットから脱出し、宇宙を泳ぎ始めた。食べ物もなく、どうやって生きていったらいいのか、と不安でいっぱいだった。そこで俺は、160日間生きて暮らした。そして、宇宙というものは、我々が想像していたものとはまったく違う、ということを知った。

 

俺は最初の頃、みんなを思い出しては泣いていた。俺は一人ぼっちだった。夢を見ると、現実の生活で起きていた様々の出来事を俺に思い出させた。でも俺は気を張ってこう考えた、いずれどこかの国の宇宙科学センターが俺を見つけるだろう、そして、こりゃあ一体何だ、と思うだろう、と。恐る恐るヘルメットを脱いでみた。何も変化はなかった。ポケットに、レーザーライトとウォークマンが入っていた。

 

宇宙にいて、俺は、下界にいた頃のことを思っていた。もし俺がいま下界にいたら、周りの人々の気を悪くするようなことは言わない。もし誰かが俺に何かひどいことを言ったとしても、俺は落ち込んだりしないだろう。人生っていうものが何なのか、俺はそれをちっともわかっちゃいないんだ。そんなようなことを、俺はそこで知ることができた。これまで決してしようとしなかった、たくさんのやりたいことがあった。下界に帰りたかった、そしてそれをやりたかった。生きるということには、自分の内にこもる以外、いやそれ以上の何かがある、ということを知った。人のために何かするということ、人をうれしくさせること。怒りに任せて人を不快にさせるようなことを言うべきではなかった、と反省もした。

 

そこでは一日はとても短く、ほんの数時間だった。太陽が行ってしまうと、自分と惑星、そして無数の星だけが見えた。火星はクレーターだらけだった。時々、自分がどんどん火星の方向に近づいていて、地球から遠く離れて行っているように感じた。そう思うと怖かった。しかしそれは、宇宙が起こす幻覚だった。

 

ある日、ヘルメットのガラス越しに太陽を見ていると、自分の方に何かが近づいてきているのに気づいた。それはものすごいスピードで俺の前を通り過ぎ、少し離れたところで止まった。俺は手を振りながらそこへ向かった。しかし近づいてみると、それは宇宙空間をさ迷うゴミだった。その中に、食料品の入った箱があるのを発見した。箱の中には、真空パックされた食べ物がたくさん入っていた。おそらくどこかのロケットがクラッシュしたときに流れ出たものだろう。俺は急いでそれを開けた。あまりに長い月日をそこで過ごしていたので、とにかく地球の物に出会えた、ということが、とてもうれしかった。俺はチョコレートを口に入れようとした。が、なぜか食べることができなかった。口は開いているのだが、食べられない。ヘルメットのガラスで自分の顔を見てみると、俺の口には網が張っていた。俺の身体は変化していた。髪の色、顔、目、すべて変化しており、まるで別の惑星の生き物のようだった。真空を泳ぐ時の一定の動きしかしていなかったせいで、足は脚と地続きにまっすぐになっていた。辛かった。俺はどうなっちまったんだ。しかしこの身体の変化は、俺がここで命をつなぐために必要なものだったのだろう。とにかく俺は生きていた。

 

そこでは、腹も減ることがない。太陽の光を見ているだけで、植物が光合成するみたいに栄養をとることができた。そして体も真っ黒になっていた。有害な紫外線から身を守るための変化だった。そして自分の目から出る光で遠くの星々まで見ることができた。通常の視力のままでは、日光が当たっている範囲しか見えず、視界が狭いからだ。

 

あまりに長くそこに一人でいるので、俺は、何か欲しいものをイメージすることだけで時を過ごしていた。たとえばテレビ番組。そこではすごい集中力で、何もかもをイメージすることができた。ただ目を閉じるだけで、過去に見たテレビ番組をそのまま見ることができた。そうして目を閉じては、過去に自分が過ごしてきた時間を、イメージの中で再び生きていた。そうしていつか見たTVドラマをもう一度見ていた時、「人生はどんなことをしてでも自分の道を探し出すから、私たちは決して諦めてはいけない」というセリフが聞こえた。聞くと同時に、自分が過去に作った、さまざまな電気製品のことを思い出した。でも今の自分には、作るといっても部品も何もない。俺はポケットからウォークマンを取り出してみた。そしてそのスピーカーの部分に、レーザーライトを取り付けた。それによって、ウォークマンから出る音が変換されて周波が生み出された。光ケーブルと同じ仕組みだ。しかし自由自在に曲げられる光ケーブルと違って、レーザーライトでは直線方向に発射することしかできなかった。俺は、スピーカーをウォークマンのトランジスタにつなげて、俺の声を光によって移動させられるモノを作った。レーザーの射程距離は長い。俺はいつも目に入っていた人工衛星のアンテナに向けて信号を出してみた。それによって、アメリカのすべての宇宙センターで一斉にノイズが発生した。

 

彼らはノイズが発生した周波数に合わせようとした。テレビが混線して複数のチャンネルの音が同時に入ってくるような具合に、俺の声も変なふうに混線して届いていたが、それは俺にとっては都合がよかった。なぜなら、混線することによって、自分の声がどうアメリカに届いているか、俺自身も聞くことができたからだ。俺はそれを確認したあと、自分がどこどこの地点で消息を絶った何というロケットの乗組員である、ということを話し出した。向こうからの音は聞こえなかったので、俺はただ自分のことを話し、誰かが聞いてくれるようにと望みをつなぐだけだった。しかし彼らは俺の声を聞いていた。そして、そのロケットの存在や、そこにこういう名前の乗組員がいたかなどの捜索も開始していた。俺はただひたすら、一定の間隔をおいて、くり返し語りかけ続けた。

 

初めて反応というべきものが見えたのは、人工衛星のアンテナが自分の方を向いているのに気づいたときだった。とにかく何かは起きた、と俺は喜んだ。すると、そこから何かが出てくるのが見えた。それは俺に照準を合わせた衛星望遠鏡だった。それを通して、俺はたくさんの人に見られていた。テレビにも映されていた。俺が何者で、どうしてそこで生きているのか。みんなが俺に注目していた。その望遠鏡の方から、強い振動が伝わってきた。俺は細かい振動に揺さぶられながら、人工衛星の表面に向かって進んでいることに気づいた。落ちていくような感覚だった。その振動は俺を下界に連れ戻すための発射場に到着させた。そこに着くと、地球が目に飛び込んできた。まるで地球というボールの真上に座っているかのように、とてもクリアーに見えた。

 

そしてNASAから俺のためにロケットが発射された。ロケットを見た俺の目から、涙があふれ出た。俺は思った。これは本当の意味で、新しい人生が俺に与えられた、と。この先は、ここで学んだこと気づいたことすべてやろう、と、そう思った。NASAのロケットは、近くまで来ると、小さなジャケットのようなものを俺に向かって吐き出した。着てみると、そのジャケットには、母体ロケットまで到着できるよう、小さなロケットが仕込まれていた。電源を入れた。まるで鳥にでもなったような気がした。母体ロケットに着くと、俺のためにゲートが開いた。背の高い宇宙飛行士が敬礼で俺を迎えた。

 

中に入ってまず、俺はあらゆる物にキスをした。そして言った「水をくれ」と。「水が見たいんだ」「水が飲みたい」。水を見た途端、俺の中の渇きが目覚めた。涙が出てくるのを感じた。自分は二度目の生を今、産まれたんだという思いがした。たぶん人は、こんなふうにして産まれてくるんだろう。宇宙にはただ、空っぽの身体だけがあり、俺の魂は地球にあり続けていたのだろう。地球に着陸すると、俺は飛んでいるように思った。外に出ると、信じられないことになっていた。俺を見るために、群衆が集まっていた。大勢の新聞記者がいて、有名人にでもなったような気がした。一歩出るや否や、CM出演のオファーが殺到した。そんなことになるとは今までに夢にも思ってみなかった。降りて家族や友人たちに会うと、皆が「あんた変わったね」と言った。「すごく感じがいいし、言葉遣いもきれいになった」。俺は言った「宇宙で俺は自分自身と話をしていた。二人か三人か、とにかく俺自身の中にいるだけのダルシャンと、仲良くしたり怒ったり口論したりしていたんだ」。

 

その後、記者会見が行われた。おれはこう話した、「私たちは宇宙について何も知らない。私は宇宙で暮らして、そこには思いも寄らない様々なことがあるということを知った。あと、一つ言いたいのだが、宇宙に廃棄物を放棄していくのはやめるべきだ。ロケットに衝突する怖れがある」。その時、自分が誰かに呼ばれているのに気づいた。「早くしなさい、8時だよ」。俺は言った「だから何だよ」そして口がひとりでに「母さん」と言っていた。そこには俺の手を取って俺を起こしている母がいた。俺は夢を見ていたのだ。俺は夢のことを話すために、姉を呼んだ「姉ちゃんちょっと来いよ、いい夢見たんだ!」。

 

 

(photo from flickr ::::: http://www.flickr.com/)

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3 Comments

これだけ壮大な夢を見るのもすごいけど、それだけ鮮明に覚えているっていうのもすごい!すごすぎます、ダルシャン君!

by みみ | 01 13, 2007 - URL [ edit ]

うーんんん、ダルシャン氏の夢の中に入れてほしいなぁ~

by とやまん | 01 14, 2007 - URL [ edit ]

長いのに読んでくれてありがとう!

みみ様 >>> そうなんですよ……なんでも、面白い夢を見ている最中に「あ、これみんなに話そう」とどこかで意識しているそうです。そんなんでちゃんと睡眠は取れているのか??? 自分的にはあり得ない、うらやましい話です。

とやまん >>> ね。舞台設定もすごいけど、ただの科学バカやSFマニア的な内容ではなく、そこにちゃんと感情の機微や18歳なりの人生哲学的なものが細かく入ってくるところに、おいら的には一番感じ入った。それがなかったらこんな長文を載せるほどは感銘は受けなかったかも。とやまんからもまた新しい爆笑編を期待しているぜ。

by 【MotiDD】 | 01 15, 2007 - URL [ edit ]

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