プロフィール

satyanamak*motiDD

Author:satyanamak*motiDD


2006年夏、
人人人ひしめくムンバイに
猫猫ひきつれやってきた二人組。
夫 Satyanamak と妻 MotiDD
2008年11月には新たに
ムンバイ生まれのチントゥーも
登場しました。

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【MotiDD】カラチの家

06月22日, 2007 | 旅に出た

6 Comments

その家は、ちょうどいい大きさの、とても素敵な家だった。

高い鉄製の門をくぐると、タイルが敷かれた中庭がある。

中庭の端に、子供二人が寝られそうなブランコ。

ブランコの緑色の柱の上には、小さなワニの人形が飾ってあって、

その口の中にはアヒルの人形が入っていた。

中庭の右手、部分的に壁で仕切られた長細いスペースに、大きなベッドが一つとソファーセット。

その奥の作り付けの棚には、お客さんに出すための

チャーエ用ボウルやカップがいくつも並べられていた。

壁には、額縁に飾られた家族の写真。白黒、セピア色の写真もある。

ブランコ、写真、食器にベッド。

すべての物が、使い込まれて丸く、古くなっていて、美しい。

どこかのアンティーク・ショップに迷い込んだようだった。

 

「疲れたでしょう」と二階のベランダのようなところに布を敷いてくれ、

そこにみんなで横になった。

何度も停電し、そのたびに壁に取り付けられた扇風機が止まり、汗が出た。

あまりに停電が多いのに業を煮やして、誰かが「屋上に行きましょう」と提案した。

その頃だったか、気づけばSatyanamakは男衆に連れ出されて、どこかへいなくなっていた。

聞いてみると、バザールに買い物に行ったんだという。

なるほど、ここではこのように男性と女性が別々に行動するようになるのだな、と飲み込む。

 

屋上も、昼間の熱がコンクリートに残っていて、横たわるとまだ暑い。

女性たちのわからないおしゃべりをBGMに寝ようとしてみるが、暑くて眠れない。

 

この家族は、おじいさんの世代にインドのグジャラート州カッチ地方から

カラチへ来た人たちであるために、

家族同士ではみなカッチ語で話をしている。このカッチ語は、私にはさっぱりわからない。

でもウルドゥー語は全員が話せるし、

それはPIAの機内で聞いたような流麗難解なウルドゥー語ではなかったので、

ヒンディー語話者である私でも、困らずに十分お話できた。

「マーリヤーはカッチ語もわかるようになったのよ、たった3、4日いただけで!」お母さんが自慢する。

 

マーリヤー、というのは、先生に与えられた新しい名前だった。

イスラーム教徒と結婚するためには、自分もイスラーム教徒になることが必須。

先生は、日本のイスラームの偉い指導者の人に、ムスリムとしての新しい名前をもらったのだった。

先生は、妻とイスラーム教徒、いっぺんに二役、新しい役回りを得た。

神の名が何になろうと、何という名で呼ばれようと自分は自分である、という自信があるから、

きっとどこへでも飛び込んでゆけるのだろう。

 

夜、ずいぶん遅くになってSatyanamakが帰ってきたので、夜ご飯をいただき、

案内してもらった部屋に横になった。

真夜中、停電でパンカー(天井吊り下げ式の大きな扇風機)が止まり、暑くて2度目が覚めた。

 

この暑いカラチに、先生が明日到着する。

 

 

 

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